テッパイ(竹筏) Tek-Pai
台湾での呼称。中国南部、東南アジアなどで見られ、漁労や運搬に用いられる帆付きの竹筏。
現在では、塩化ビニール製のパイプを使い、船外機をつけたものもある。
ここの模型のうち、テッパイ、サバニ、カヤックは岡村造船所製。
帆がバテン入りで、ジャンクを思わせるところが、中国らしい。
サバニ Sabani
この模型も岡村造船所製。
現在でも奄美・沖縄近辺で用いられる伝統的な漁船。
船底部分を浅くくりぬき、舷側を別の板で張り合わせて作る。
ここにあげたものは櫂4本を用いる手漕ぎ舟。
他に帆かけサバニ(フウカキ)という型があったが、30〜40年前に姿を消した。
珊瑚礁に囲まれ、浅瀬と深場が入り組んだ沖縄の海に適した、浅い喫水と、直進性に優れたスマートな船体を持つ。
その原型は一本の丸太の刳りぬき舟であったが、何枚かの木の板を張り合わせたはぎ舟と呼ばれるものに替った。
サメの肝油を抽出して作られる油(サバアンダ)を防腐材として使用するため、古い舟は黒ずんでいる。
現在はグラスファイバーのFRP製の1t〜2tのものが漁船としては主流であるが、海神祭(ハーリー)に使用されるハーリー舟と呼ばれるサバニも残っている。
以前は漁船を化粧直しをして祭りに用いていたが、現在は専用の舟が使われている。
太平洋からインド洋にかけてを漁場とし、アフリカ東海岸でもサバニが発見されている
沖縄の漁師たちは、ムロアミを用いた「追い込み網漁法」を得意とし、嵐にあうとサバニを沈め、舟べりにつかまり、嵐が去ると水をかい出して再び進んだという。
カヤック Kayak
この模型も岡村造船所製。
エスキモー、イヌイット、コリヤーク、アリュート等の人々が用いた木または骨を使った骨格と獣皮(アザラシなど)でできた一人乗りのカヌー。
当地では男性用カヌーとされ、女性用カヌーとしてはオープンデッキ、多人数乗りの大型の獣皮船、ウミヤック Umiakがある。
現在では、カヌーをカナディアンとカヤックに分類し、カヤックはクローズドデッキにコクピット、ダブルブレードのパドルを用いる舟を指すことが多い(カナディアンはオープンデッキにシングルブレードのパドル)が、この模型はそのすべてを満たしている。
木造のカヌーに興味のある方は、WOODEN CANOEのページを参照するとよいかも。
ジャンク Junk
香港、中国南方沿岸部や、河で今でも人や荷物の運搬に用いられている代表的な民族船。
古来の様式を残しているが、その性能は優秀で、近代以前の西洋帆船と比べても遜色はない。
船体は隔壁構造により浸水に強く、バテンを持つ縦長の帆は取り扱いに優れ間切りにも強い。
さらに、帆柱をずらして並べたり、舵に穴をあけたりと、各種の工夫が見られる。
代表的なジャンクは3本のマストを持つものだが、バリエーションは各種見られる。
現代でも30mを超えるものがあり、明代には、当時としては最大級の巨船が作られたが、これもジャンクであった。
ダウ Dhow
アラビア近辺、インド洋から紅海、アフリカ東岸にかけて用いられる可倒式マストの民族船。
ブーム(長い航海に使われる貨客船)、サンブー(真珠取り船。現在は貨客船。)、シュアイ(沿岸漁業用の小さな船。)、ジャリブ(船首が垂直の沿岸漁船)などの種類がある。
類似の型の船としては、だうより小型の帆船で、インドやスリランカに見られるマシュワ船 Machwa Boatもある。
木造で、設計図を用いず、材の張りあわせに紐を用いたものが伝統なダウだが、近年では鉄船も多く、運搬や漁労に用いられている。
平らな船底にはラクダのコブの油を塗る。
マストには巨大な三角帆を張り、季節風を捉えて東南アジアからアフリカ東岸にかけての交易に用いられた。
8世紀のアラブ商人も用いたアラビアンナイトの船。
また、マルコ・ポーロの東方見聞録でも登場する。
シングルアウトリガーカヌー Single Outrigger-Canoe
太平洋の島々他各所でで用いられたカヌー。
本体(Kino)と、バランスをとるためのフロートとなる横木(Ama)が、複数の腕木(Iako)で結合されている。
帆を持つものも持たないものもあり、船の船首尾が同じ構造になっていて、風向きによってどちら側にも進めるものもある。
かつて太平洋諸島の人々は、この船をもちいて数百kmから千km以上に及ぶ航海を行った。
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